1月6日はカソリック信者にとって公現祭ですが、スペインではこの日までをクリスマスとみなし、子供たちへのクリスマスプレゼントはサンタクロースではなく、Reyes Magos (東方の三博士)が持ってきてくれます。
1月5日の夕方には東方の三博士が街に到着しますが、毎年各都市で盛大なパレードが行われ、子供たちから大人までがそれを見に街に出ます。今年は残念ながら、バーチャルパレードとなりましたが、それでも三博士たちは、子供たちだけでなく、大人たちにもプレゼントを希望と共に運んで来てくれました。
5日は通常、子供たちは三博士とラクダ(そうです、サンタさんはトナカイですが、東方の三博士はラクダに乗ってやってきます)のためにミルクや水、ビスケットを用意します。しかし、そこはスペイン人たち、子供たちに言い含めて、もっと自分が食べたり飲んだりしたいものを置かせる親もいるようです。
翌6日の朝、1年間良い子にしていた子供には、欲しかったプレゼントが届きますが、悪い子には石炭が残されています。今では石炭はむしろ手に入りにくいので、お菓子の石炭が置かれます。
そして、6日には写真のroscón de Reyes(王様のロスコン)と呼ばれるお菓子を食べます。roscoはリング状のお菓子やパンを指しますが、これは大きいのでroscón と呼ばれます。中にはそら豆とフィギュアが入っており、フィギュアが当たれば、その日1日その人は王様となり、そら豆が当たるとロスコンの代金を支払わされます。
グローバル化の時代、スペインにもサンタクロースはやってきますが、でも、毎年忘れずに三博士たちもやってき続けます。
小倉 美惠子
川崎市宮前区
2021/01/09
ロスコン。知りませんでした。
しかも「ヨーロッパでも皆、クリスマスにはサンタが来るのだろう」と
勝手に思い込んでいました。
「東方の三賢人とラクダ」であれば、そちらの方が古くて由緒がありげ
ですね。
お隣のポルトガルやイタリア、フランスも本来はスペインと同じなのかな?
フランスに留学していた由井英が、小さな陶器の王冠が忍ばされた「ガレット
・デ・ロワ」というケーキを買って来てくれたことがありますが、由来は
同じかもしれませんね。
日本のサンタクロースは、戦後にアメリカからもたらされたのかな?
スペインでもグローバル化によってサンタさんがやって来るようになったというのは
ちょっと笑えない感じ。
ぜひ三賢人に頑張っていただきたいですね。
ん?となると、クリスマスはどのように過ごしますか?
意外に、お馴染みと思っているヨーロッパの国々のこともよく知らないなぁ…。
投稿、ありがとうございます!