日本の建設現場を支えてきた労働者の寄場の街、大阪市西成区の「釜ヶ崎」と呼ばれる地域。この界隈で、2000年代初期から「表現と社会と仕事と自律」をテーマに、カフェのような場を運営しながら、地域で暮らす元日雇い労働者のおじさんたちともに、さまざまな表現活動に取り組んできた、NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)の代表で詩人の上田假奈代さんと有志のみなさん。昨年、彼らが運営する釜ヶ崎大学・大学院の授業の一環で、井戸掘りプロジェクトが立ち上がり、手掘りの技でみごな井戸が生まれました。
ナビゲーターは、アフガニスタンのペシャワール会で数々の井戸を掘ってきた蓮岡修さんという方と、数々の建設現場で技を磨いてきた元日雇い労働者のおじさんたち。掘って終わりではないく、地域や暮らしに根付いていく井戸を掘るには、その土地で培われてきた技術を用いて、その土地にふさわしい管理が行われてこそ、持続可能な資源になっていくという考えから、「釜ヶ崎」のおじさんたちの知恵と経験が持ち寄られ、この地ならではの美しい井戸が姿を現しています。すべておじさんたち先生と、井戸掘り講座に参加した方々の手作りです。そして、この井戸からさまざまな感動の物語が始まっています。技術とは何か、人の尊厳とは何か、喜びとは何か、いろいろなことを深く考えさせられます。
以下のユーチューブURLから、素晴らしい井戸掘りの様子をご覧いただくことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=b-bnfIN1sEs
地域 大阪府大阪市西成区