[東京大学の先生のお話]
多元的デジタルアーカイブという、既存の資料を解きほぐし再構築することで、今まで隠れていた新たな情報を掴むことができる考え方を学んだ。
広島のアーカイブ:過去の時空を現在の時空空間に蘇らせる
東日本大震災のアーカイブ:情報量が多く流れ去っていた記憶を留めていく場
ウクライナのアーカイブ:衛星画像で信頼性は高そうだが、政治的な要因やフェイク画像の悪影響があるかも
[合同講評会]
リサーチチームと開発チームが集まり中間合同講評会が行われた。
リサーチチームの「しんちゃん」の作品を通し、インサートや音楽、静止画を積極的に取り入れており、動きのある映像作品になっていた。一方、「からあげくん」の作品は、素材が少ないのもあるが同じ画角が続き単調な印象であった。
10分間見る人が飽きない映像を作成するために、インサートやカラーコントロール、静止画を積極的に用い単調かつ説明的でない映像作品を作ろうと感じた。
宮城大学 感性情報デザイン演習Ⅲリサーチ系
大和町
2022/12/09
まつかわさん
人が飽きないよう映画を見せていく工夫はとても大事です。カットを短く重ねていく、映像の美しさを際立たせる、音楽を利用するなどなど…
しかし鑑賞者の関心を集めることに囚われ、映画を通じて伝えたいテーマが忘れ去られてしまうのでは本末転倒と言わざるを得ません。
安田さんのインタビュー撮影の終わりの話し合いで、からあげくんチームには、「導入」を工夫するようにお伝えしたのを覚えていますか。皆さんの映画の最初のカットは何から始めるのか。そこからどう展開し、映画を終えるのか。
「導入」は映画の始まりを表すだけではありません。導入は映画の時間軸と鑑賞者の体内時計とを合わせていく行為です。それぞれの時間がピタッとあえば、カットが短かろうが長かろうが鑑賞者は飽きずに映画を見ることができます。そうではなく、鑑賞者の体内時計を映画の時間軸に強引に寄せていく導入にすればその後どのような工夫をしても、鑑賞者の違和感を最後まで拭い去ることはできません。
誰があなた方の作った映画を見るのかを想像し、彼らのリズムを掴み、そのリズムに添う最初のカットを選ぶ必要があります。不特定多数の鑑賞者ではなく、ある特定の一個人、顔が浮かぶような一人を想像できればさらに良いです。それが映画の導入を考えるということだと私は思います。そして徐々に映画(あなた方)の時間軸に誘い込むのです。もちろんどのような工夫を駆使しても全ての人を満足させることはできませんが。(由井)